小学生の娘さんが急に口答えをしてきたり、そっけない態度をとるようになってきて困っているという40代のお父さんは多いかもしれません。以前は仲良く話していたのに、急に会話が減ったり、冷たい態度を取られると、戸惑いや不安を感じることもあるでしょう。
この記事では、そんなときにどう接すればいいか、娘さんとの信頼関係を深めながらうまく向き合うためのポイントを具体的に解説していきます。
小学生の反抗期は成長の証
小学生でも反抗期はあります。これは思春期の前に見られる「中間反抗期」と呼ばれるもので、だいたい小学校3〜6年生くらいの年齢で見られます。この時期の子どもは、自分の考えや意見を持ち始め、それを親や先生に伝えようとするようになります。その中で、親の言うことに反発したり、納得できないことに対しては「いやだ」とはっきり主張するようになるのです。
親としては戸惑うこともあるかもしれませんが、これは子どもが「自分らしさ」をつくろうと頑張っているサインとも言えます。「反抗＝悪いこと」と考えるのではなく、「反抗＝成長している証拠」ととらえることが大切です。
また、学校生活でのストレスや友だちとのトラブルが、家での態度に出ることもあります。たとえば、学校で嫌なことがあっても我慢していて、家に帰ってきたとたんにお父さんやお母さんに八つ当たりする……というようなケースもあります。家では安心できる分、ついイライラをぶつけてしまうのです。
だからこそ、親としてはそうした行動も「成長の一部」「心を開いているからこそ」と捉えて、冷静に受け止めることが大切です。
口答えには感情ではなく共感で対応する
娘さんから口答えされたり、反抗的な態度をとられたりすると、ついイラっとしてしまうこともあると思います。でも、そこで感情的に怒るのではなく、まずは「なぜそう言ったのか？」「何かあったのか？」を落ち着いて聞いてあげることがとても大切です。
「そう思ったんだね」「そんな気持ちになるのもわかるよ」と共感するだけでも、子どもは気持ちが落ち着いていくことが多いです。とくに娘さんの場合、「気持ちをわかってくれる」と感じられると、お父さんに対して心を開きやすくなります。
否定から入らずに、まずは話を聞き、気持ちを理解しようとする姿勢が大事です。そうすれば、娘さんも「お父さんは分かってくれる」「安心できる存在だ」と思い、会話がしやすくなります。
叱るときは冷静にわかりやすく
叱るときは、怒鳴るのではなく、落ち着いた声で、なるべく短くわかりやすく伝えるのがポイントです。たとえば「○○だから△△してほしいな」と、やさしくお願いするように伝えると、子どもも受け入れやすくなります。
さらに、「なぜそのことを注意したのか」という理由をちゃんと話すと、子どもは納得しやすくなります。「夜遅くまで起きてると体調を崩すから心配だよ」「宿題をやらないと後で困るよ」といった形で、娘さんのためを思っているという気持ちを伝えましょう。
また、もしお父さんにも悪かった部分があれば、素直に「ごめんね」と謝ることも大切です。「さっき言い方がきつかったかも、ごめんね」と一言あるだけで、子どもの心の中にあるモヤモヤもスッと解消することがあります。
怒りをコントロールする工夫
娘さんの態度にイラッとしたときは、次のような工夫をして冷静さを保ちましょう：
-
深呼吸をして落ち着く
-
一度その場を離れてクールダウンする
-
「これは成長のサインなんだ」と自分に言い聞かせる
また、お父さん自身がストレスをためないこともとても大切です。趣味の時間を持ったり、体を動かしてリフレッシュしたり、友人と話をしたりすることで、心の余裕が生まれます。その余裕が、娘さんと向き合うときの落ち着いた態度につながっていきます。
「全部を完璧にこなさなければ」と思いすぎず、「少しずつでも関係をよくしていこう」と考えることが、長く向き合っていく上での力になります。
信頼関係を深める日々の関わり
信頼関係は一日でつくれるものではありません。日々の小さな関わりの積み重ねが、少しずつ強い絆を生んでいきます。
毎日のあいさつ
「おはよう」「いってらっしゃい」「おかえり」「おやすみ」など、毎日のあいさつをしっかり交わすだけでも、親子のつながりは保たれていきます。たとえ娘さんがそっけない態度をとっても、返事がなくても、声をかけ続けることが大事です。
努力への前向きな声かけ
娘さんが頑張っている姿や、何かに集中して取り組んでいる姿を見かけたら、「がんばってるね」「すごいじゃん！」と、前向きな声かけをしてあげましょう。自分の努力を認めてもらえると、子どもは嬉しく感じ、もっと頑張ろうという気持ちになります。
味方であることを伝える
必要なときには、「お父さんはいつでも味方だからね」「困ったら頼っていいんだよ」といった言葉を伝えることも大切です。安心感があると、娘さんは心を開きやすくなります。
叱るときにやってはいけないこと
注意するときに避けたいのは、感情にまかせて怒鳴ったり、他の子どもと比べたり、「どうせ○○なんでしょ」といった否定的な言葉を使ったりすることです。
また、娘さんが話している最中に話をさえぎってしまうのも、できれば避けたいところです。「話しても聞いてもらえない」と感じると、その後は何も話してくれなくなってしまうこともあります。
大切なのは、まずしっかりと最後まで話を聞くこと。そのうえで、お父さんの考えや思いを伝えるようにしましょう。「○○な気持ちだったんだね。お父さんは△△だと思っているよ」といった言い方をすると、子どもも「ちゃんと話せた」「わかってもらえた」と感じやすくなります。
叱るときこそ信頼関係を意識することが大切です。反抗期はずっと続くものではありません。今が大変でも、焦らずに、そしてあきらめずに向き合っていれば、また自然な親子の会話が戻ってくる日がきっとやってきます。娘さんの成長を信じて、ゆっくりでも前に進んでいきましょう。
ありがとうございました。
それでは―
コメント