小学生にも、ちょっとした反抗期があります。思春期ほどではありませんが、「うるさい!」「やりたくない!」といった態度をとることもあります。特に父親にとっては、息子とどう接していいかわからなくなることもあるでしょう。仕事で忙しい中、家庭では少しでも楽しく過ごしたいと思っているのに、息子の反発的な態度に困ってしまうこともあります。
この記事では、40代のお父さんが反抗期の小学生の息子とどう向き合えばいいかを、やさしく、そして詳しく説明します。
子どもの気持ちをまず受け止める
反抗期の子どもは、自分の考えや気持ちをはっきりさせたいと思い始めます。「嫌だ!」「なんで?」という言葉の裏には、自分の意見を大切にしたいという気持ちがあります。これは成長のあかしでもありますが、親にとってはイライラする場面もあるかもしれません。
そんなときは、頭ごなしに叱るのではなく、「そう思ったんだね」「嫌だったんだね」と気持ちを認めてあげることが大切です。共感されると、子どもは安心して自分の気持ちを出しやすくなります。「自分をわかってくれる」と感じると、心の距離も縮まっていきます。たとえば、話を最後まで聞いてもらえたり、否定されずに「そう感じたんだね」と言ってもらえると、子どもは安心します。
話は最後まで聞いてあげる
子どもが話しているときは、途中で止めずに最後まで聞きましょう。「それは違う」とすぐに言ってしまうと、子どもは「どうせ言ってもムダ」と思ってしまいます。まずはしっかり聞いて、「なるほど、そういうふうに感じたんだね」と受け止めてあげることが大切です。
たとえ内容に納得できなくても、まずは話を全部聞く姿勢が信頼につながります。そのあとに、「お父さんはこう思うよ」と優しく伝えれば、子どもも受け入れやすくなります。
感情的にならずに、落ち着いて対応する
子どもが反抗的な態度を取ると、つい感情的になって怒鳴ってしまいそうになることもあるでしょう。でも、怒ってしまうと、子どもももっと反発してしまいます。
お父さんはまず深呼吸して気持ちを落ち着け、「お父さんはこう思ったよ」とやさしく伝えるようにしましょう。怒りをぶつけるのではなく、感情をコントロールして落ち着いた態度を見せることが大切です。それが大人としてのかっこよさでもあります。
口うるさくせず、さりげない気づかいを伝える
「○○しなさい!」「まだやってないの?」など、細かく言いすぎると子どもは反発します。でも、まったく言わないと「自分に関心がないのかな」と感じさせてしまうこともあります。
「ちゃんと見てるよ」「心配してるよ」といったさりげない言葉や行動が、子どもには安心感を与えます。適度な距離感で見守りながら、必要なときはしっかりと声をかけるようにしましょう。
話しかけるタイミングを大事にする
子どもがイライラしているときに話しかけると、うまくいかないことが多いです。反対に、落ち着いているときを見計らって話しかけると、自然に会話が始まりやすくなります。
また、子どもががんばっているときや集中しているときには、「すごいね」「えらいね」としっかり褒めてあげましょう。小さなことでも認めてあげることで、子どもは自信を持てるようになります。
子どもの趣味や好きなことを否定しない
子どもが夢中になっていることを否定すると、心の距離が広がってしまいます。「ゲームばかりして」「そんなの意味あるの?」などと言ってしまうと、子どもは自分自身を否定されたように感じます。
たとえ自分には理解できないことでも、「どこが面白いの?」「どうやって遊ぶの?」と興味を持って聞いてみましょう。そうすることで、子どもは「お父さんもわかってくれようとしている」と感じて嬉しくなります。
一緒に楽しめることを見つける
親子で一緒にできることを見つけてみましょう。キャッチボールやテレビゲーム、プラモデル作り、サイクリングなど、なんでもかまいません。一緒に楽しむ時間があると、自然と会話も増えて、信頼関係が強くなります。
忙しい中でも、週末に少しだけ時間をつくって子どもと遊ぶだけでも、「お父さんと過ごすのが楽しい」と感じてもらえます。そうした体験が、親子の絆を深めていくのです。
子どもが話しかけてきたら、ちゃんと向き合う
子どもが話しかけてきたときは、手を止めて目を見て話を聞いてあげましょう。スマホを片手に「うんうん」と答えるだけでは、子どもは本気で話せません。
たとえ短い時間でも、真剣に向き合うことが大事です。「ちゃんと話を聞いてくれるお父さん」と思われるようになると、子どもはもっと話してくれるようになります。
お父さんも自分のことを話してみる
親子の信頼関係は、子どもだけが心を開くだけではなく、親のほうも素直な気持ちを見せることが大切です。「今日は仕事でこんなことがあってね」「ちょっと疲れたなあ」など、ちょっとしたことでもいいので、自分のことを話してみましょう。
子どもは「お父さんも自分と同じように悩んだり疲れたりするんだ」と感じて、親しみを持つようになります。完璧な存在ではないと知ることで、子どもも安心することがあります。そうしたやりとりが、信頼を育てていきます。
子どものがんばりを認めて、愛情を伝える
反抗期の子どもでも、やっぱり親から認められると嬉しいものです。小さな努力でも、「がんばってたね」「えらかったね」と伝えることで、子どものやる気が育ちます。
また、「大好きだよ」「大事に思ってるよ」と、あえて言葉にして伝えることも大切です。恥ずかしいかもしれませんが、その言葉が子どもの心に残ります。何気ない日常の中で、愛情を伝えるチャンスはたくさんあります。
おわりに
反抗期の息子と接するのはむずかしいこともありますが、お父さんにできることはたくさんあります。
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共感すること
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尊重すること
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信頼しあうこと
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愛情を注ぐこと
この4つを意識して、毎日のコミュニケーションを大切にしていけば、親子の絆はきっと強くなります。
焦らず、少しずつ向き合っていきましょう。子どもは日々成長しています。今日できなかったことが、明日にはできるようになるかもしれません。お父さんのやさしいまなざしと関わりが、きっと大きな力になるはずです。
ありがとうございました。
それでは―
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